無料体験レッスンに参加された保護者様から、プログラミングの必要性について質問されることがあります。プログラミングは保護者の皆様が子供のときにはなかったものなので、必要性が理解しにくいのだと思います。
プログラミングは必要です。その必要性は今後ますます高くなっていきます。「プログラミング・情報機器の操作」は、現代の「読み・書き・そろばん」であると言えます。そのように考えていただければ必要性が理解しやすいのではないでしょうか。
日本の少子化は深刻であり、将来、労働力不足が問題となることは皆さんも想像できると思います。この問題の解決には、AI(人工知能)技術やロボット技術が不可欠であり、これらの技術を開発したり活用したりできるデジタル人材の需要が高まっています。AIやロボットの開発・活用には当然プログラミングが必要となります。
経済産業省の試算では、2030年には全国で79万人ものデジタル人材が不足するとされており、社会的に大きな問題となっています。今後、コロナ禍によるデジタル化の進展により、この問題はますます深刻化していくことが予想されます。
政府が発表した「AI戦略2019」にはデジタル社会に必要な力をすべての国民が身につけるための教育改革が示されており、これを受けて文部科学省は、デジタル人材育成のために以下のような取り組みを行っています。
- 2019年 全国の小中学校を対象に1人1台学習端末と高速大容量通信環境の整備(GIGAスクール構想)
- 2020年 小学校におけるプログラミング教育必修化
- 2020年 大学における数理・データサイエンス・AI教育の推進
- 2021年 中学校におけるプログラミングを含む情報教育の内容充実
- 2022年 高等学校における「情報Ⅰ」科目(プログラミングを含む)の必修化
- 2025年 大学入試共通テストの受験科目に「情報」を追加
学校から学習端末を貸与され自宅に持ち帰ってくることも、私達の時代にはありませんでした。小学1年生になったわが子が持ち帰ってきた学習端末は、キーボードが付いた本格的なノートパソコンだったので驚きました。パソコンに触れたことのないこどもには扱うのが難しいと思ったからです。
幼少期からニンテンドー・スイッチなどのゲーム端末やタブレットを与えるご家庭はたくさんありますが、パソコンを教えるのはまだ早いと考えておられるご家庭も多く、キーボードやマウスに触れたことのないお子様もたくさんおられるようです。一方、小さいうちからお子様がパソコンを使用できる環境が整っているご家庭もあり、そのようなお子様は学校の端末も問題なく操作できているようです。
こどもが小学校でパソコン操作を学ぶのは、先生の説明があっても慣れていなければ難しいものです。うちのプログラミング教室でも実際に「コロナ禍の影響で遠隔授業になるのだが、私がパソコンにうといのでこどもに教えられなくて困っている。」というお母さまからの相談がありました。大人でもパソコンに慣れていなければ、サポートが難しいようです。
このようにご家庭ごとに情報教育に対する関心の度合いに違いがあり、さらに学校でも地域ごとに情報教育の指導内容や教員のレベルに違いがあるため、今後こども一人一人のスキルに格差が生じることが予想されます。パソコンに苦手意識を持つお子様、プログラミングなど高度な学習に興味を持たれるお子様、その差はこどもの将来に大きく影響すると考えられます。
経済産業省の調査によると、デジタル人材(AIやデータサイエンス等の先端的なIT業務に従事する人材)の最も多い年収区分は1,000万円~1,500万円であり、それ以外の人材の最も多い年収区分である500万円~600万円と比較して、大きな差があります。この数字を見ても、お子様の将来を見据えてプログラミングなどの情報教育に力を入れることの必要性がおわかりいただけるのではないでしょうか。
アメリカではオバマ大統領が2013年の演説の中で「全国民がプログラミングを学んでほしい」と呼びかけています。日本では今がまさにプログラミングを学びはじめるチャンスではないでしょうか。無料体験レッスンからはじめてみませんか?